宮尾酒造(株)

地域 下越
代表銘柄 〆張鶴
住所
新潟県村上市上片町5-15  Gooleマップを見る
URL
http://www.shimeharitsuru.co.jp

村上の自然と環境

鮭の遡上で有名な村上

宮尾酒造は新潟県の北部である村上市に位置します。
その村上市の人気の観光地と言えば、瀬波温泉でしょう。
十数軒の旅館やホテルのほか、日帰り入浴施設や無料の足湯があります。
明治30年代より湧き出したという瀬浪温泉は、 海岸沿いに⽴地し、ここから見える風景が絶景とのことで、有名な温泉地として全国的な知名度を誇ります。
特に日本海に沈む夕日は圧巻です。
秋になると各旅館では、サケが遡上することから、サケ料理を名物として味わうこともできます。
酒のあてとして食べられている「鮭の酒びたし」も名物のひとつです。
塩引鮭を自然の風でゆっくりと熟成させ、薄くスライスした珍味で、お酒が止まらなくなってしまいます。
他にも多くの郷土料理があり、独特の食文化が根ざしています。

サケが遡上する「三面川」の源は、多くの雪が降り、自然が豊かな磐梯朝日国立公園の朝日連峰に降り積もります。
春になると連峰の雪解け水が三面川の清流となり、平野の水田を満たします。
山々の雪解け水が、宮尾酒造にとって最高の酒を造る仕込み水ととなっているのです。

村上の歴史

この一帯は、長きにわたり重要な土地として栄えてきました。
古くは平安時代より、軍事的にも重要な地点となったようです。
戦国時代には、上杉家が伊達政宗などの奥州の軍勢を守る拠点になったとか。

江戸時代には村上城がそびえ、城下町が広がっていたようです。
現在も町屋の風景などが有名で、多くの旅行客が立ち寄ります。
町を散策すると、かつての時代の名残として商人町や武家屋敷があったことを想起させてくれることでしょう。

特に江戸時代から現在まで引き継がれている伝統の祭り「村上⼤祭」は、当時の分化を引き継いでいます。
豪華なおしゃぎり(屋台台車)が町を練り歩く、城下町ならではの祭りで、国の重要無形民俗文化財にも指定されているほど。

また春の風物詩として、約70軒の町屋に飾られたひな人形を一斉公開する「町屋の人形さま巡り」は、江戸時代からの村上を偲ばせてくれます。
それらの文化が始まった江戸時代から、酒造りが盛んであったようです。
江戸の名作家、井原⻄鶴の書物にも、京都の酒よりも村上の酒が旨いという逸話が記されているほどです。

江戸時代の中期には、青砥 武平治(あおと ぶへいじ)という武士がおり、サケはなぜ海に下ってまた川にってくるのか、という疑問から、サケの回帰性を利用した漁法を開発したと言われています。
世界で最初にサケの自然増殖に成功したとも言われ、歴史部隊の表には立ちませんが、偉大な成果を残した人物です。
そのおかげで現在も村上市はサケの恩恵を受けています。

このように村上市には、豊かな環境に恵まれ、酒造りに適した環境がありました。
また古くから町並みが栄え、村上市ならではの独特な分化がありました。

創業と蔵の特徴

宮尾酒造は1819年、屋号は大関屋として創業しました。
もともとは「若鶴」という銘柄でしたが、神聖な酒に「しめ縄」を張るという分化と合わせ、それを由来に「〆張鶴(しめはりつる)」と名付けられました。
なんと神々しい名前ではありませんか。

江戸末期には北前船を航海させる廻船業も営んでしたそうです。
蔵には当時の航海図をはじめ、様々な古文書が残されているとか。

宮尾酒造は、

鮭や近郊の港に揚がる旬の魚介など、普段口にする料理に合う酒として造られており、「〆張鶴」は代々、村上の風土に寄り添った酒を醸してきました。
この酒は何杯飲んでもなお飲みたくなってしまう味わいがあります。
すっきりとした旨みと控えめな香り、すっとキレる後口のよさがある淡麗辛口を代表する酒と言っていいでしょう。
蔵は地元のために、そして地元の方々も飲む酒はほぼ「〆張鶴」になっているのだそうです。
村上出身の人と話すと、日本酒は「〆張鶴」しか飲んでない人も珍しくありません。
それほど地域と密着した酒造りをしているのでしょう。

原料と製造へのこだわり

水は三面川の伏流水の地下水を使用しています。
清冽なこの水は、きめ細かな甘みを持つ軟水であり、この水だけでも十分美味しく味わえます。
宮尾酒造では、この水を仕込みや洗い水など全てに使用しています。

 

また原料米の米にも最良のものを使用します。
「五百万石」は新潟県内で最も使用される酒蔵好適米です。
この酒米は「東の横綱」と呼ばれる人気で、スッキリとしたキレの良い味わいを出せることが特徴です。
小さめの粒で高精白には向きませんが、心白が大きく、麹菌が入り込みやすいので、長きに渡り新潟県内で使われています。

そしてこの「五百万石」の有名産地として、新潟県吉川町と並び、村上市岩船町が挙げられます。
岩船地区は、一帯が山間地に囲まれており、日差しと日陰のほど良い調和で、昼夜の気温の差が米にとって非常にいい環境にあります。
また早くから完全無農薬栽培や合鴨農法に取り組んでおり、安心・安全な米作りという意識が農家に浸透しています。

また苗の植え過ぎをしていません。
苗を多く植えると、収穫量が増し農家の収入増になります。
しかしこの地区では、おいしい米を作るため、あえて一定割合の苗しか植えないのだそうです。
そのため流通が少なく、全国的な知名度とはなっていませんが、美味しく、安全で安心な岩船産米となるのです。
宮尾酒造ではこの岩船産「五百万石」の中でもさらに良質とされる岩船地区で収穫されたものを使用しております。
また他の「コシヒカリ」「越淡麗」なども村上市産のものを使用しており、まさに地元に根差した酒蔵なのです。
その代わり、米が簡単に入手できません。
地元の農家と共に、量よりも品質を重視し、米作りと酒造りのバランスを取っているのです。

酒の製造量についても、決して大量生産に走りません。
宮尾家には、創業当時の酒造りの手法が記された書物「秘法之巻」が残されていると言います。
もちろん、時代とともに環境や技術が変わっているので、そのまま引き継いではいないでしょうが、「秘法之巻」には「品質第一」の教えが記されており、この蔵ではその教えを頑なに守り続けているようです。
人気がどんなに高くなっても一定の量しか造らない理由はその辺りにあるかもしれません。

宮尾酒造はこのように酒造りに必要な水と米を、地元の原料を使うことで、村上の風土や食に馴染む味わいを生み出しています。

〆張鶴の特徴

・〆張鶴 純
蔵を代表するのがこの「純」です。40年以上にわたって全国の飲み手を魅了し続けてるロングセラーです。
地元岩船産の「五百万石」を50%精米して仕込んだ純米吟醸酒。
心地よい香りとまろやかな旨味、きれいにキレる後口があります。
新潟県は、普通酒と本醸造に力を入れている蔵が多い時期がありました。
アル点の良し悪しは別にしても、純米酒はごまかしがきかない酒です。
その純米に早くから取り組みはじめ、新潟で純米が美味いといえば・・・という枕詞で必ずこの宮尾酒造の名前が挙がることでしょう。
・〆張鶴 大吟醸 金ラベル
年に一度、11月に限定出荷する季節限定酒です。
しかしその製造量の少なさから、酒屋など業界関係者もなかなか手に入らない貴重な酒です。
ネットで高額転売されるなどの問題も起こるほどとか。
兵庫県産の「山田錦」を精米歩合35%まで磨いていますが、華やかで上品な香りと、ふくらみのある味わいは飲み手の心を一瞬で奪います。
純や他のシリーズとはひと味違う「〆張鶴」が楽しめることでしょう。

近年の受賞歴
2015年 全国新酒鑑評会 金賞
2016年 全国新酒鑑評会 入賞
2017年 IWCインターナショナルワインチャレンジ純米吟醸部門 銀賞 銅賞
全国新酒鑑評会 金賞
全米日本酒歓評会ジョイオブサケ 銀賞
2018年 IWCインターナショナルワインチャレンジ大吟醸部門 銀賞
全国新酒鑑評会 入賞
全米日本酒歓評会ジョイオブサケ 金賞
2019年 IWCインターナショナルワインチャレンジ大吟醸部門 銅賞
全国新酒鑑評会 金賞
全米日本酒歓評会ジョイオブサケ 金賞
他多数受賞歴あり

宮尾酒造(株)新着情報

2022.05.31 雪椿酒造(株)石本酒造(株)池浦酒造(株)宮尾酒造(株)樋木酒造(株)妙高酒造(株)市島酒造(株)吉乃川(株)原酒造(株)菊水酒造(株)(株) DHC酒造お福酒造(株)越後桜酒造(株)玉川酒造(株)(株)松乃井酒造場白龍酒造(株)八海醸造(株)河忠酒造(株)栃倉酒造(株)大洋酒造(株)
新潟県の令和3酒造年度全国新酒鑑評会 入賞酒

独立行政法人酒類総合研究所
日 本 酒 造 組 合 中 央 会から
令和3酒造年度全国新酒鑑評会の入賞酒目録が発表されました。

入賞酒とは、成績が優秀と認められた出品酒です。
金賞酒(☆印)とは、入賞酒のうち特に成績が優秀と認められた出品酒です。

酒蔵名      銘柄

吉乃川株式会社 吉乃川

お福酒造株式会社 お福正宗 ☆

栃倉酒造株式会社 米百俵 ☆

河忠酒造株式会社 想天坊

妙高酒造株式会社 妙高山

原酒造株式会社 越の誉

玉川酒造株式会社 越後ゆきくら

高の井酒造株式会社 たかの井 ☆

池浦酒造株式会社 和楽互尊

八海醸造株式会社 八海山 ☆

苗場酒造株式会社 苗場山 ☆

石本酒造株式会社 越乃寒梅

樋木酒造株式会社 鶴の友 ☆

株式会社DHC酒造 越乃梅里 大吟醸 ☆

有限会社加藤酒造店 金鶴

峰乃白梅酒造株式会社 峰乃白梅 ☆

菊水酒造株式会社 節五郎蔵 菊水 ☆

王紋酒造株式会社 王紋

大洋酒造株式会社 大洋盛 ☆

宮尾酒造株式会社 〆張鶴

雪椿酒造株式会社 越乃雪椿

近藤酒造株式会社 菅名岳

越後桜酒造株式会社 越後桜

白龍酒造株式会社 白龍 ☆

麒麟山酒造株式会社 麒麟山

株式会社松乃井酒造場 松乃井 ☆

2021.12.8 宮尾酒造(株)
〆張鶴「フォトコンテスト」開催中~来年1月15日まで

宮尾酒造は【〆張鶴フォトコンテスト】をインスタグラム内で開催しています。
〆張鶴を飲んでいる風景や商品と一緒に写っている写真を、〆張鶴公式アカウントをフォローし、ハッシュタグ【#〆張鶴#〆張鶴フォトコンテスト】の2つを付けて投稿するだけ。

なんと優秀作品に選ばれた方には〆張鶴のお酒をプレゼントとのこと。

STEP1
インスタで宮尾酒造公式アカウントをフォロー
@miyao_sake

STEP2
写真を撮影

STEP3
ハッシュタグをつけて投稿
#〆張鶴
#〆張鶴フォトコンテスト

○応募期間
2021年11月15日(月)〜2022年1月15日(土)

○賞品
【〆張鶴純米吟醸生原酒720ml】1本を3名様へ

応募詳細はこちらまで↓
https://www.shimeharitsuru.co.jp/campaign/index.html

2021.12.3 白瀧酒造(株)新潟銘醸(株)宮尾酒造(株)樋木酒造(株)市島酒造(株)高野酒造(株)吉乃川(株)原酒造(株)(株)丸山酒造場尾畑酒造(株)(株) DHC酒造お福酒造(株)逸見酒造(株)頚城酒造(株)越後桜酒造(株)越つかの酒造(株)諸橋酒造(株)麒麟山酒造(株)中川酒造(株)青木酒造(株)高千代酒造(株)君の井酒造(株)(株)マスカガミ朝日酒造(株)津南醸造(株)
第92回関東甲信越鑑評会受賞結果

第92回関東甲信越鑑評会受賞結果

吟醸酒の部

優秀賞

DHC酒造
樋木酒造
麒麟山酒蔵
朝日酒造
お福酒造
中川酒造
原酒造
越後桜酒造
青木酒造
宮尾酒造
君の井酒造
尾畑酒造

純米吟醸酒の部

特別賞

頚城酒造

優秀賞

高野酒造
吉乃川
マスカガミ
市島酒造
白龍酒造
青木酒造
白瀧酒造
高千代酒造
津南醸造
宮尾酒造
逸見酒造

純米酒の部

特別賞

原酒造

優秀賞

朝日酒造
吉乃川
諸橋酒造
越つかの酒造
青木酒造
白瀧酒造
新潟銘醸
鮎正宗酒造
丸山酒造場

2021.05.26 今代司酒造(株)雪椿酒造(株)白瀧酒造(株)石本酒造(株)池浦酒造(株)柏露酒造(株)新潟銘醸(株)宮尾酒造(株)樋木酒造(株)高の井酒造(株)原酒造(株)菊水酒造(株)長谷川酒造(株)尾畑酒造(株)(株) DHC酒造逸見酒造(株)越後桜酒造(株)越銘醸(株)玉川酒造(株)(株)北雪酒造白龍酒造(株)麒麟山酒造(株)八海醸造(株)青木酒造(株)弥彦酒造(株)高千代酒造(株)君の井酒造(株)千代の光酒造(株)津南醸造(株)大洋酒造(株)
全国新酒鑑評会の結果について

令和2酒造年度全国新酒鑑評会(新潟県)
(順不同)

★金賞受賞
蔵元名  銘柄
中川酒造 越乃白雁
原酒造  越の誉
高の井酒造 初梅
新潟銘醸 長者盛
白瀧酒造 上善如水
青木酒造 鶴齢
石本酒造 越乃寒梅
樋木酒造 鶴の友
大洋酒造 大洋盛
宮尾酒造 〆張鶴
白龍酒造 白龍
麒麟山酒蔵 麒麟山

★入賞
越銘醸 越の鶴
諸橋酒造 越の景虎
長谷川酒造 雪紅梅
柏露酒造 柏露
君の井酒造 君の井
千代の光酒造 千代の光
玉川酒造 玉梅
池浦酒造 和楽互尊
高千代酒造 たかちよ
八海醸造 八海山
津南醸造 霧の塔
今代司酒造 今代司
DHC酒造 越の梅里
逸見酒造 真稜
尾畑酒造 真野鶴
北雪酒造 北雪
菊水酒造 菊水
雪椿酒造 雪椿
越後桜酒造 越後桜
弥彦酒造 こしのはくせつ

コンテンツ

外部リンク

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