河忠酒造(株)

地域 中越
代表銘柄 想天坊
住所
新潟県長岡市脇野町1677  Gooleマップを見る
URL
http://www.soutenbou.jp

地元の米、水、人にこだわる酒造り
新潟らしさの中に光る個性のある酒

■歴史 沿革

明和二年(西暦1765年 江戸時代)

蔵の位置する長岡市脇野町は、新潟県のほぼ中央、西山連山の麓に位置し
美しい自然と歴史に恵まれた町です。
町の起源は相当古く、縄文遺跡が発掘されるなど古来より
集落が形成された地域で、天命年間には幕府の公領として
代官所がおかれ、その支配化に発展してきました。

 

蔵の背後に連なる西山連山は、標高は300メートル程ですが
稜線からは長岡平野と日本海が見渡せます。
豊かな緑ときれいな水に恵まれ、麓の脇野町地区では
江戸時代頃より醸造業が盛んとなりました。

古くから地元で愛される酒「福扇(ふくせん)」
地元の米、水、人による個性を発揮した「想天坊(そうてんぼう)」
2つの銘柄を持っています。

「想天坊」は九代目の

現当主が蔵に入るのを期に造られ

2000年1月から発売された比較的、新しい銘柄です。

製造量も決して多くない、販売店も限られていますが
知る人ぞ知る人気の銘柄になっています。

「想天坊(そうてんぼう)」の由来は、当蔵の地元の昔話に出てくる伝統の山の名前です。
「天」(天候や自然現象)を「想」う「坊」(人、町)という意味にも探ることが出来るため
地元の米、水、人で醸した酒には最高の名前であるということから採用されました。

「想天坊(そうてんぼう)」という名前には
「蔵人の想いと、天の恵みで醸した酒」というメッセージが込められています。

■地域


新潟県長岡市三島地域は面積の約6割が森林という緑豊かな地域。
現在でもゲンジボタル、ヘイケボタルが同一地域内で生息している豊かな自然のある地域です。

酒蔵の位置する新潟県長岡市脇野町(旧三島郡三島町脇野町)には
天明年間、幕府の公領として代官所が置かれその支配下に発展してきました。

里山からの豊富な湧き水に恵まれ、醸造や刃物産業が発展。
中でも酒造業が盛んで、人口わずか7,000人余りの地域に酒蔵が多い時で5件もありました。
現在も酒造りをしている3件の酒蔵があります。
いずれの蔵もに山の麓に位置し、山からの湧き水を酒造りに使用しています。
この地域の水がいかに酒造りに適しているかを表しています。

冬には雪が降り積もり酒造りに適した環境をもたらします。
積雪による安定した適度な低温は、清酒造りに使われる麹菌や酵母など微生物の働きに
最適な環境をつくると同時に雑菌の繁殖を防ぎます。
また、雪は空気中のちりなどの微粒子を包み込むため、雪が降ると空気が澄むといわれています。
冬の厳しい環境が新潟の酒造りの特徴でもある低温でじっくりと発酵させる長期低温発酵に
適した環境を作り上げています。

また里山保全の活動として森林内で生い茂った竹を伐採しその竹を加工して灯籠を制作。
それを江戸時代から続く地域の街並みに並べ、ライトアップするイベント
「越後みしま 竹あかり街道」が毎年11月に開催されます。
小さい地域のイベントながら、3,500人もの方が訪れています。
地元有志や企業、学生が参加して作り上げています。

もちろん河忠酒造も参加。蔵の前は竹灯籠でライトアップされ幻想的な風景を作り出しています。

夏には地元の特産品である鋸で杉の丸太を切り落とす「全日本丸太早切選手権大会」が行われます。
三島地域は面積の約6割が森林であり、多くの杉が育てられています。
また江戸時代からの伝統である脇野町鋸(わきのまちのこぎり)という特産があります。
この2つを組み合わせた地域を活性化するイベントとして考え出されました。

「全日本丸太早切選手権大会」では、全国から大勢の力自慢が集まり、2人1組となって直径約30センチの丸太を切ります。
両引きのこぎりを使い、丸太の両側から2人で力を合わせて、交互に押したり引いたりしながら切り落とします。
この大会用の脇野町鋸(わきのまちのこぎり)は、一番大きい鋸で長さが約2m、一番小さい小学生用のものでも
約1mの長さがあります。

河忠酒造もこの大会のスポンサーになっており、三島地域の暑い夏を盛り上げる一大イベントになっています。

■河忠酒造の酒造りこだわり米・水・作り手

■水

河忠酒造の仕込み水は口に含むとほのかな甘さを感じる西山連峰の伏流水を
敷地内の井戸から汲み上げて使用しています。

酒蔵は酒造りのためにそれぞれ水源を持ち、水質が重視されるのはもちろんのこと
水量が豊富であることも重要です。
酒造工程全体では仕込み水として使われる量の何倍もの水をつかうことから、
良質な水を大量に確保しなければなりません。

酒造りにとっての良質な水とは、どんな水なのか。
まずは麹菌や酵母などの微生物が、活発に活動するためのカリウム、リン酸、マグネシウムが含まれていること。

次に麹から酵素が溶け出すのを助け、酵素の働きを促進して発酵を助けるカルシウムなどが含まれること。
そして酒の着色の原因や香味の劣化を招く鉄やマンガンが少ないことです。

新潟の長い冬の間に降り積もった雪が春になって解けて地中に染み込み、豊富な水資源となります。
酒蔵の目の前には急峻な山の斜面が迫り、その環境はいかにも山からの水が豊富であることをうかがわせます。

■米

 

蔵の近くには広大な田園が広がっています。
かつて天領地であり、献上米を作っていた土地で良質な米が育ちます。
河忠酒造では使用する米のほとんどを地元長岡市三島地域で
収穫される米を使っています。

河忠酒造の吟醸造りには欠かせない米があります。
それは「高嶺錦(たかねにしき)」。
蔵が長い間伝承する「越後流」の酒造技術と蔵の仕込み水と相性が良く
蔵の目指す、ふくらみがありきれいな米の甘味を感じられる「淡麗旨口」の
味わいに仕上がることから希少米である「高嶺錦」を使用しています。

「高嶺錦」は新潟の高度な酒造技術の確立に大いに貢献しました。
昭和40年代には作付面積ベスト3に入っていましたが、「亀の尾」の孫に
当たる古い品種のため、科学農法に対応した新品種の普及により徐々に姿を消し
今ではその良さを知る一部の蔵で使われるのみとなりました

さらに水田にマガモを放鳥して水田の虫や草を食べさせることにより
農薬や化学肥料を使わずに米を栽培する「マガモ農法」によって
より良い高嶺錦の栽培に努めています。

■作り手

昭和四十二年から河忠酒造を支えていた先代の郷良夫杜氏は、数多くの清酒コンテストで金賞を受賞し
越後杜氏の中でもトップクラスの実績を誇ります。

その卓越した技能が認められ、平成六年に新潟県知事表彰、平成十二年には黄綬褒章を授章しています。
越後の伝統的な酒造り「越後流」の第一人者で河忠酒造の目指す、淡麗でありながら米の旨みのある
豊かな味わいの基礎を作りました。

現在では、郷杜氏の下で10年以上酒造りを学んだ野水氏が杜氏を務めています。

野水杜氏は、東京農大短期大学部に学び、2000年に入社、33歳で先代の郷杜氏から技を引き継ぎ
郷杜氏が作り上げた“越後流”を継承しながらも新しい世代にふさわしい酒造りを目指し
更なる飛躍をしようと努力を重ねています。

さらに9代目当主の弟さんも蔵に入り、酒造りに携わっています。
新潟清酒学校で酒造りを学び、野水杜氏とともに酒造りをしつつ
兄である社長を支えるため、酒造りがひと段落する春から夏にかけては
全国の酒屋や飲食店を回り、自社のお酒の良さを伝えています。

■酒造り

蔵内は明るく広々としており、250年の風格が漂う伝統ある蔵。
機械化がすすむ蔵では、ベルトコンベアー式の蒸し器でお米を蒸しますが
河忠酒造では、甑(こしき)と呼ばれる大きな窯のような蒸し器でお米を蒸しています。

手間はかかりますが、むらが少なく、お酒造りに適した外側が硬く、内側が軟らかい
外硬内軟(がいこうないなん)な蒸米ができあがります。

河忠酒造の中でもひときわ近代的な設備が整っているのが麹室(こうじむろ)です。
酒造りにおいて「一麹(こうじ)、二=iもと)、三造り」という言葉があるように・

麹造り(製麹(せいきく))は最も重要な工程です。

その麹造りをさらに良くするために麹室を大きく作り替え
ステンレス造りの近代的な麹室にリニューアルしています。

近代化して機械化して楽に、簡単に麹を作っているわけではありません。
造りは全て手作業で行われ、箱麹(はここうじ)製法で造られます。

小さな木箱に米を小分けに盛り、積み重ねて管理します。
全て手作業で大変手間のかかりますが、麹菌の繁殖をよりきめ細やかに
管理することができます。
この「箱麹」の製法で全量手造りによる麹造り
酒造りの基本を活かしたきめ細やかな造りが河忠酒造の味わいを作り出しています。

受賞歴

平成22年 全国新酒鑑評会 金賞
平成25年 全国新酒鑑評会 金賞
平成27年 全国新酒鑑評会 金賞
平成29年 全国新酒鑑評会 金賞
平成30年 全国新酒鑑評会 金賞
令和1年 全国新酒鑑評会 金賞
令和2年 全国新酒鑑評会 入賞(新型コロナウィルス感染拡大防止の為、金賞選定なし)
平成26年 関東信越国税局酒類鑑評会 吟醸酒の部 純米酒の部 優秀賞受賞
平成28年 関東信越国税局酒類鑑評会 吟醸酒の部 優秀賞受賞
平成29年 関東信越国税局酒類鑑評会 純米吟醸酒の部 純米酒の部 優秀賞受賞
平成30年 関東信越国税局酒類鑑評会 吟醸酒の部 純米酒の部 優秀賞受賞

コンテンツ

外部リンク

Page Top