市場に出回らない激レアな新潟の日本酒とは
新潟県には多数の酒があり、有名、無名なお酒をはじめとした酒があります。
しかしその中でも、一般の消費者には飲めない市場に出回らない酒があります。
様々な理由がありますが、以下ではそのような酒と、なぜそのような酒があるのか説明します。
市場に出回らない日本酒とは
なんらかの理由で、通常通り酒蔵から出荷できない酒です。
時にはそのような酒を探している人もいて、需要が出る場合があります。
しかし訳ありの場合もあり、その理由は多岐にわたります。
そんな謎が秘められた門外不出のお酒にはどのようなものがあるのでしょうか。
市場に出回らない理由
鑑評会などの出品専用の酒
蔵の造りに問題が無いか調査を兼ねて行われる鑑評会や呑み切りという行事があります。
この審査には酒蔵や税務署、審査官など限られた人たちしか出席できません。
これらの酒は、そのまま出荷されることはほぼありません。
加水、調整、ブレンドが行われた後、商品となります。
ですからこういった酒を飲みたい場合、関係者に頼んで、鑑評会や呑み切りに出席させてもらうしかありません。
しかし、時にはそのまま販売してしまったり、「蔵開き」などのイベントで特別に飲める蔵もあります。
美禄長者盛金賞受賞酒 新潟銘醸
越淡麗を100%使用し、全国新酒鑑評会に向けて造った大吟醸酒です。
すべての工程をできる限り手作業で行い、当社の技術の全てを注ぎ込んで仕上げました。
きれいな透き通った吟醸香と柔らかで広がりのある味わい、そして後味のキレを感じていただけるお酒です。
研究中、熟成中のため出荷できない酒
酒はその熟成過程を見るために、開発後一定期間、出荷されません。
熟成が未熟の場合、製品化してもクレームになってしまうからです。
また長期熟成タイプのお酒は、熟成をさせるため市場には出回りません。
こうしたお酒は、酒蔵に行って特別に醸造過程のお酒を飲ませてもらうしかありません。
時には甘すぎたり、お酒の味がしない場合もあります。
しかし十分にうまいのに、まだ熟成を重ねる場合もあります。
このような酒は、蔵が満を持して販売するまで待つしかありません。
越匠 長期熟成1993年 高野酒造
ほどよい熟成香を漂わせ、味に深みがあり、時の流れを感じさせるお酒に仕上がっております。
冷やでもおいしくお召し上がりいただけますが、ぬる燗にすることで熟成香が和らぎ、旨みだけが際立ってきます。
1993年(平成5年)から熟成させた特別な酒で、燗酒コンテスト2018特殊ぬる燗部門金賞受賞しました。
時醸酒 長期熟成 下越酒造
メーカーサイトにも載っていない超限定品。
このお酒は20年間以上かけて熟成してきた日本酒で世界的にも珍しいでしょう。
この酒蔵では、熟成古酒の普及と製造技術の向上を図っています。
製造の過程で不備があり出荷できない酒
製造時に予想されていた味ではなくなってしまう場合があります。
かつては腐造という現象が起こり、回収事故が起こった場合もあります。
そのように製造過程で予想されないミスが起こる場合があります。
廃棄される場合もありますが、味を調整してほかの原酒とブレンドされたりします。
研究用に数本保存されている場合もあり、特別に飲ませてもらえる場合もあります。
出荷がキャンセルとなった不良在庫
市場に出る予定だったのものが、急遽キャンセルとなり販路を失ってしまうお酒もあります。
例えば新型コロナウィルスが表面化した2020年にはそのような問題が起こりました。
オリジナル商品を製造したものの、販路であった旅館が倒産し、出荷できなくなったケースがありました。
このように市場に出回らない酒には多様なケースがあります。
購入して飲める場合、飲めない場合があります。
しかし時にはとても美味しく良好な状態の製品もあります。
そのようなお酒に出会った場合にはぜひ試してみたいですね。